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【特集記事】真冬の芸術作品を観に行こう!~蔵王連峰 瀧山大滝の氷瀑~
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本間明子
主に山形県内でライター/フリーアナウンサーとして活動しています。 地元に住んでいるからこそオススメできる情報や地元の人でも足を運びたいと思っていただけるようなスポットを発掘&ご紹介していきます! ワインエキスパートの資格も活かして、山形のワイナリー情報や最近ハマりつつある山登り(トレッキング)体験談もお伝えしていく予定です♪
まるで時が止まったかのように凍りついた滝、氷瀑(ひょうばく)はまるで氷の宮殿。
冬にしか出会えない幻想的な風景です。
近年メディアでも取り上げられることの多い氷瀑ですが、山形県でも迫力ある氷瀑を見ることができます。
今回は数ある氷瀑の中から、山形市蔵王にある瀧山(りゅうざん)大滝の氷瀑をご紹介します。
1. 山形県にある氷瀑スポット
山形県は実は知る人ぞ知る滝王国。
実は、その数、日本一と言われています。
豪快な滝はマイナスイオン効果も相まって、夏は癒しのスポット。
しかしそれだけではなく、冬になって様々な気象条件が重なると、立派な氷瀑が出来上がります。
その中でも近年特に人気が高まっているのが、仙人沢アイスガーデン(上山市)、玉簾(たますだれ)の滝(酒田市)、そして今回ご紹介する瀧山大滝の三瀑です。
・仙人沢アイスガーデン (上山市)
日本百名山、そしてやまがた百名山の熊野岳山麓、坊平高原仙人沢にある氷瀑「仙人沢アイスガーデン」。
高さ約30m、幅約10mの大氷柱は圧巻です!
・玉簾の滝 (酒田市)
約1200年前に弘法大師により発見、命名されたと伝えられている「玉簾の滝」。
落差63m、幅5mの壮観なこの滝は、冬はしぶきが広がって凍りつき、美しい氷瀑となります。
・瀧山大滝 (山形市)
今回ご紹介する「瀧山大滝」。
山形市の南東に位置する瀧山の中腹にある人気の氷瀑です。
2.今回のルートと装備
・瀧山大滝へのアクセス
瀧山は蔵王連峰の山々の中で最も山形市に近い山です。
標高は1362m。
山形市内のいたるところからその雄大な姿を望むことができ、山頂からは蔵王連峰と山形盆地の眺望を楽しむことができます。
・駐車場
山形駅から瀧山コースのスタート地点までは、車で約30分。
スタート地点付近の西蔵王放牧場入り口には約7台駐車可能な駐車場があります。
*土日は混合います
西蔵王放牧場の直前3kmほどは幅の狭い道路なので、注意が必要です。
ちなみにトイレはありませんので、お出かけ前に済ませておきましょう。
・装備
私が訪れたのは1月中旬だったので雪も多く、また、多くの人が登っていたために踏み跡があり、滑りやすくなっていました。
このため、大雪でもぬかりにくくするためのアイテムとして、かんじきやスノーシュー、場合によってはスパイクや軽アイゼンなどがあると安心です。
*価格の目安 … かんじき:2,000円~10,000円程度 / スノーシュー:10,000円~40,000円程度 / スパイク:1,000円程度 / 軽アイゼン:3,000円~10,000円程度
*商品の性能やブランドによって様々です
装備・持ち物
[足元]
・登山に適した靴
・軽アイゼンやスパイクなどの滑り止め
・かんじきやスノーシュー(雪が多い時)
[服装]
・ベースレイヤー(下着)+ミドルレイヤー(中間着)+アウターレイヤー(上着)
*重ね着をして、調整ができるようにしましょう
・帽子
・手袋
・ゴーグル(サングラス)
[持ち物]
・飲料水
・行動食(おやつなど)
3.いざ出発
氷瀑を観に行くのは初めてということもあって、この日が楽しみで仕方なかった私。
どのくらい立派に育っているのかなと、まだ見ぬ氷瀑に想いが募ります。
それでは、氷瀑に逢いにLet’s Go!
・うがい場の分岐点
20分ほど歩くと、うがい場と呼ばれる湧き水スポットに到着します。
うがい場の道標
冬なので、水はほとんど湧いていないようでした。
この場所が山頂へ向かう道と瀧山大滝へ向かう道の分岐点です。
ここから沢沿いの道を進んでいきます。
その前にここで一休みして水分補給!
夏と違って実感が少ないのですが、意外と汗をかいているのでこまめに水分補給を行うのが重要です。
・ここから沢沿いを歩く
うがい場から瀧山大滝へ続く道を進むと、これまでとは一転。
沢沿いの急な坂道を登ります。
登山は登り始めが一番きつい!
息があがり、このままゴールまで到達できるのか不安を感じます。
でも、少し経つと体内から物質が出るのか、心地よく感じてきました。
道中は狭い箇所もあるので、下ってきた登山客と道を譲り合いながら登ります。
・砂防ダムが見えたらあと一息
登り坂をストックをうまく使って足元に気を付けながら、ザクザクとひたすら歩きます。
すると、目の前に砂防ダムが!
「ここまでくるとあと少しだよ」という仲間の声に、希望があふれます。
砂防ダムを観ながらちょっと休憩。
山中に砂防ダムを造った方のご苦労に想いを馳せます。
4. 瀧山大滝に到着
・いよいよご対面
相変わらず急な坂が続きます。
氷瀑はまだかぁ~!!!
と、心の中の叫び声が大きくなってきたころ、ついに!目的地の氷瀑が見えてきました!
ここまでの苦しさを忘れられる瞬間です。
これが山歩きの醍醐味でもありますよね。
淡いブルーの神秘的な姿。
凍っていない滝はここまで近づくことができないので、この時期だけの特別な瞬間!
見たことがない迫力に圧倒されます。
氷瀑はその年の気候によって大きかったり小さかったりするようですが、今年(2021年)は昨年よりも雪が多く気温も低かったため、大きく成長していました。
・滝の奥へ
滝の奥にも入ることができると聞き、挑戦することにしました。
滝の下はスケートリンクのように氷で覆われていますので、アイゼンなどしっかりとした滑り止めが必須です。
まさに氷の宮殿の中にいるようです・・・
滝の奥には不動明王がいらっしゃいました。
いつもこの場所で私たちを見守ってくださっている不動明王に、静かに手を合わせます。
5. スノーシューで雪原を満喫
充実感で満たされながら帰路につきます。
登りが急だったので、そのぶん下りはさながら滑り台。
滑りやすい箇所も多々ありましたので、ここでもアイゼンなどの滑り止めがあった方が安心です。
沢沿いの道を抜け、西蔵王放牧場を見晴らせる場所にやってきました。
山形盆地の眺望を楽しみながら、誰も歩いていない雪原を歩いていきましょう!
ふわふわの新雪をスノーシューで歩くのは本当に気持ちがいいものですよ!
振り返ると、青い空とスノーシューの足跡が残る雪原のコントラストがきれいです。
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6.帰りの楽しみ
休憩を入れて往復2時間強、いい運動でした。
さいごに、西蔵王牧場からの帰り道、オススメ立ち寄りスポットをご紹介します。
・「そば処三百坊」で山形の蕎麦を食す
がんばったご褒美ランチは、西蔵王放牧場から車で10分ほど下ったところにある「そば処 三百坊」で決まりです。
歴史ある古民家を移築した風格ある佇まいですね。
店内の大きな窓からは、三千坪の庭園が臨めます。
趣ある贅沢な空間で上質な蕎麦をいただけるとあって、県内外から多くの人が足を運ぶ人気店です。
サクサクの天ぷらと、キリッと冷えた蕎麦。
やっぱり、山形の蕎麦は絶品ですね~!
詳細情報
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そば処 三百坊
山形県山形市土坂453-2
023-633-3092023-633-3092
・食後のデザートは「峠のまんじゅう」
食後にはデザートも欠かせません。
そば処三百坊から車で5分ほど行くと、知る人ぞ知るお菓子屋さんがあるんです。
その名も「峠のまんじゅう」。
ショーケースにはお菓子の数々が並んでいます。
左上には、店名にもなっている峠のまんじゅうがありますが、実はこのお店にはもう一つの名物があるんです。
それは、土日限定のシュークリーム!
10月~5月までの限定商品です。
夏の限定商品はあんみつでこれもまた美味しいんですよ。
写真ではちょっとへこんでいるように見えるシュークリームですが、中にはカスタードクリームがたっぷり!わざわざ車を走らせてくる方が多いのもうなずけますね。
どこか懐かしい味のシュークリーム、そして名物の峠のまんじゅう、ぜひお土産にどうぞ。
詳細情報
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峠のまんじゅう
山形県山形市土坂427
023-633-6985023-633-6985
7.まとめ
いかがでしたか?
厳しい寒さだからこそ作り上げられる氷の芸術作品。
ぜひその迫力を間近で味わってみてはいかがですか。
注意点など
◆見頃は1月中旬から2月下旬(その年の気象条件によって異なります)
◆瀧山大滝へ向かう道は沢沿いなので、滑落や雪崩など十分に気を付けてください
◆一般的に冬季は熊は冬眠していると考えられますが、近年はエサ不足で冬眠していない熊もいるようです
熊鈴を携帯したり、大人数で賑やかに登ったりするなど、熊と遭遇しないように気をつけてください
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