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【特集記事】山形県鶴岡市 ピノ・コッリーナ松ヶ岡|250年の時を紡ぐワイナリーレストラン
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asuka
庄内生まれ・育ちで生粋の庄内っ子のWebライター。大学進学をきっかけに神奈川県へ。2019年に庄内へUターンしました。他県に住んだからわかる、庄内の食や文化など魅力を発信していきたいです。
出羽三山のひとつ、羽黒山がある町として知られる山形県鶴岡市羽黒町。
出羽三山の真西にある台地・松が岡は、約250年前に元庄内藩士が刀を鍬に変えて開墾し、養蚕業を営んだ地です。
かつて桑や柿を植えていた松ヶ岡の畑は今では葡萄畑になり、収穫された葡萄でおいしい庄内ワインが味わえる場所としてその名をとどろかせています。
出羽三山に抱かれた葡萄畑に囲まれ、おいしい庄内産の料理とワインに舌鼓を打てる「ピノ・コッリーナ松ヶ岡」のレストランでランチをいただいてきました。
味覚や視覚だけでなく、風の音や匂い、肌に触れる感触など、五感で庄内を感じられるレストランを紹介します。
1. ピノ・コッリーナ 松ヶ岡とは
ピノ・コッリーナ(PINO COLLINA)は、「松ヶ岡」を意味するイタリア語。
※pinoは松、collinaは丘
世界的にワインの産地として名高いランゲの丘(イタリアピエモンテ州)と、松ヶ岡の情景が重なり、鶴岡市の結婚式場「グランドエル・サン」は松ヶ岡をワイン作りの地に選びました。
松ヶ岡といえば、日本遺産に登録されている「サムライゆかりのシルク」を思い出す方もいるでしょう。
松ヶ岡でのワイン作りにおいて、シルクと葡萄には切っても切れない深い関係があるのです。
・シルクと葡萄の関係
今、葡萄がたわわに実るようになった畑は、約250年前に戊辰戦争で敗戦を喫した庄内藩士によって開墾されたものです。
※ピノ・コッリーナHPより
この地に桑を植え、蚕を育て、絹織物を作ったことが『サムライゆかりのシルク』のはじまりです
桑は、葡萄と同じベリー科の植物です。桑の生育地は葡萄の生育にも適しているという前例が全世界的にありました。
桑から柿、葡萄へとバトンが渡されて松ヶ岡の地でワイン作りが始まったそうです。
2. ワイン文化=農業×化学×アート
ピノ・コッリーナ松ヶ岡のワイン文化は、「農業×化学×アート」のかけ算で成り立っています。
畑では手作業で大切に葡萄を育て、ワイナリーでは計算しつくされた方法で葡萄をワインに変え、絶景の畑の中でおいしい料理とワインをいただける、ピノ・コッリーナ松ヶ岡はそのような場所です。
ピノ・コッリーナ松ヶ岡こだわりの、葡萄畑・ワイナリー・レストランをそれぞれご紹介していただきました。
① 葡萄畑
ピノ・コッリーナ松ヶ岡で育てられる葡萄は、農薬を使わずに育てられています。
レストラン横の葡萄畑を前にすると、背後から風の息吹を感じます。
虫が風に流されて、葡萄になるべくつかないように風向きを考慮して葡萄が植えられています。このように、自然の力を最大限利用した葡萄作りをしています。
また、日々の状況に応じた畑の手入れにも余念がありません。
例えば、雨量が少ない時期には雑草をあえて除去せず、葉についた朝露も水やりの手段にするなど、自然と対話しながら葡萄に愛情を注いでいるそうです。
「葡萄の収穫まで畑にどれだけ足跡を残せるのか」が、美味しい葡萄を作るポイントだとか。
※ピノ・コッリーナHPより
とはいえ、松ヶ岡の地に適した方法で葡萄を育てるために、土壌や気候、生育状況など、化学的データを基に生育にあたっています。
農業×化学の力によって、庄内ワインにぴったりの葡萄を育てているのです。
② ワイナリー
ワイナリーでは重力を利用し、自然に逆らわずに醸造する「グラヴィティー・フロー方式」でワインを作っています。
今回、VISIT YAMAGATAのために特別にワイナリーも取材させていただきました。
潰された葡萄は、1階から地下のタンクへ送られます。
※ピノ・コッリーナHPより
発酵させワインとなった葡萄果汁は、樽熟成とビン熟成を経て、出荷されます。
葡萄にかかるストレスを極限まで減らすことが、美味しい葡萄を美味しいワインにする最大のポイントだそう。
③ レストラン|ランチメニューを紹介
ピノ・コッリーナ松ヶ岡のレストランでいただけるランチメニューは、とてもおしゃれで華やかです。
どのメニューも、アート作品をみているかのような美しさです。
また、多くの料理に庄内の四季を感じさせる食材がふんだんに使われており、レストランから見える葡萄畑の風景と食事の季節感がぴったりとリンクします。
前菜は庄内産野菜と田村牛乳を使ったモッツァレラチーズのサラダ。
仕上げに、レストランメニューの監修を務めた料理家・辰巳芳子さんのスーパーミールをお好みでかけて、いただきます。
サラダには、春を感じられるスナップエンドウや山菜のこごめ・ウドが入っています。
紅芯大根のピンク色や赤紫色のビーツのソース、エディブルフラワーなど、色鮮やかで絵画を鑑賞しているようです。
メインは、庄内豚ポルペッティー アラ ボロネーゼとだだちゃ豆のコロッケ。
ポルペッティーは、イタリア風の肉団子です。日本と同じく縦に長い国土を持つイタリアでは、地域ごとにやや違う味付けで食べます。
ピノ・コッリーナ松ヶ岡でいただけるのは、北イタリアの都市・ボローニャ風。香草がふんだんに使われていて、赤ワインにマッチする味です。
添えられているワインジャムと一緒にいただくと、庄内豚の味がより引き立ちます。
付け合わせの野菜はうるいとたけのこ。春を感じさせる一品です。
庄内米と鶴岡シルクのフォカッチャです。
ジュレにしたシルクが混ぜ込まれている一品。
外はカリッと焼かれていますが、中はもっちりとしていました。
食感でも、庄内米を感じられます。
プチデザートのムースにも季節を感じられる果物を使用しています。
春はいちご。秋には洋梨になるそうです。
+200円で、ピノ・コッリーナ松ヶ岡名物のワインプリンも選べます。
プリンの上にのっているのは、アルコール分がしっかり飛ばされているのに、ワインの濃厚な風味が楽しめるワインジュレ。
数時間経っても、口の中がワインの風味を覚えているほど豊潤な味わいでした。
ショップでも買えるので、赤・白食べ比べもおすすめです。
3. ショップ|プリン・ジャムも販売
ワインショップでは、ピノ・コッリーナ松ヶ岡で作られたワインやジャム、プリンを販売しています。
ピノ・コッリーナ松ヶ岡のおすすめ商品は、蔵出甲州とGewurztraminer(ゲヴュルツトラミネール)。
蔵出甲州は辛口で、すっきりしていて料理に合う1本。
ゲヴュルツトラミネールはライチの風味も感じられる甘口ワインで、女性におすすめの商品。
ラベルは松ヶ岡の約250年の歴史がギュッと凝縮されたデザインになっていて、ピノ・コッリーナ松ヶ岡らしいアートの心を感じられます。
武士が刀を鍬に持ち替えて開墾し、葡萄を収穫している様子が描かれています。
かわいらしいパッケージのフルフルには、葡萄の枝木が添えられていて、飲み終わった後も思い出になる一品。
お子様やアルコールが苦手な方も楽しめる、葡萄ジュースもあります。
砂糖を一切使っていないのにとても甘く、葡萄の豊潤な香りも感じられます。
年間500本程度しか生産しておらず、例年は5月ごろに売り切れてしまうほど人気の商品です。
葡萄をはじめ、さまざまは果物のワインジャムも売られています。
そして、ショップの大きな窓は松ヶ岡の季節を楽しめるキャンバスそのもの。
四季折々の景色をキャンバスから眺めながら、お食事できるのがピノ・コッリーナ松ヶ岡の魅力のひとつです。
4. メッセージ
今回、取材をさせていただいた川島様よりメッセージをいただきました。
「ピノ・コッリーナ松ヶ岡では、庄内産の食材にこだわり、おいしく調理してみなさまに提供しています。
また、SDGsにも力を入れており、カブの葉っぱをポタージュに使うなど、循環型農業へも取り組んでいます。
絶景畑とおいしいワイン、おいしい料理が楽しめますので、ぜひご来店ください。」
5. 基本情報
≪レストラン≫
【営業時間】
10:00~17:00
LUNCH:11:00~14:30 L.O
CAFE:14:30~16:00 L.O
DINNER:【3日前要予約】4名様からのご利用
お一人様 5,500円(税込)~17:30~21:00(L.O 20:30)
******************************
≪ショップ≫
【営業時間】
10:00~17:00
詳細情報
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ピノ・コッリーナ ファームガーデン&ワイナリー松ヶ岡
【お問合せ】
0235-26-78070235-26-7807
〒997-0158
山形県鶴岡市羽黒町松ヶ岡字松ヶ岡156-2
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