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【特集記事】やまがたクリエイティブシティセンターQ1(キューイチ)|食べて・見て・学べる 創造都市やまがたの拠点施設。
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naka
山形県在住のライターnakaです。 大学時代を山形で過ごし、県外に就職しましたが結婚を機にまた山形に戻ってきました。 山形は雄大な自然と美味しい食べ物にあふれた宝箱のような場所です。 まだまだ知られていない地元民ならではの旬な情報を中心に、山形のとっておきの魅力をお届けします。
2022年9月、山形市の中心部に誕生したばかりの「やまがたクリエイティブシティセンターQ1(キューイチ)」は、山形の最先端が集結した複合施設です。
おしゃれなショップやカフェ、伝統工芸品や美術品など多様なジャンルのクリエイティブを体験できるとあって、オープン以来老若男女問わず様々な世代が訪れているのだそう!
今回はそんな話題の新スポット「Q1」の魅力について紹介します。
1. やまがたクリエイティブシティセンターQ1 (キューイチ)とは
◆「創造都市やまがた」のシンボル的存在
「映画の街」として知られる山形市は、あらゆるジャンルのクリエイティブが存在する世界でも珍しい都市です。2017年にはその価値が認められ、ユネスコ創造都市ネットワークへの加盟を果たしました。
Q1は今後、多様な文化資産と産業を結びつけたまちづくり「創造都市やまがた」を推進するための拠点となっていくことが期待されています。
「Q1について」
やまがたクリエイティブシティセンターQ1 (キューイチ)は、創造都市やまがたの共創プラットフォームです。映画をはじめ音楽やアート、デザイン、伝統工芸、食文化などさまざまな分野において優れた地域資産をもつ創造都市として認められた山形市は、これからこのQ1をベースにして、市民、企業、行政が連携し、創造性を産業へとつなぎ、新たな経済活動や人材創出を図りながら、持続可能な都市をつくっていきます。
(引用:Q1公式サイト)
◆アクセス・駐車場
Q1は山形駅から徒歩15分、山形市の中心地にあり、アクセス抜群の場所です。
外観は一見すると普通の学校のように見えますが……。
こちらの建物は山形市立山形第一小学校の旧校舎をリノベーションしたもので、Q1の名前も学校の愛称「旧一小 (キュウイッショウ)」からきているのだそう。
駐車場は道路をはさんで向かい側(NTTビルと山形グランドホテルの間)にある専用駐車場のほか、山形市中央駐車場をご利用いただけます。
中央駐車場をご利用の場合には、駐車券を1階運営事務所に持参することで割引してもらえます。
ひと際目を引く「Q」のモニュメントは、暗くなると様々な色に光る映えスポットです。
2.施設の内観
それでは、さっそく中に入ってみましょう!
レトロさと新しさが同居したモダンな内観です。
教室っぽい雰囲気がまるで文化祭の日のようなワクワク感を与えてくれます。
建物は1927(昭和2)年に建築された山形県内初の鉄筋コンクリート造りの学校建築で、国の有形文化財にも登録されています。
あえてむき出しにしたコンクリートの地肌は約100年前の建築当時のもの。
学びの場として長い間子ども達を見守ってきた風格が感じられます。
廊下にはネコをテーマとした絵本のコーナーがありました。
絵本は施設内であればどこでも持ち出し可能です。お子さんと一緒にテラス席でゆっくり絵本を読むのもよさそうですね!
3.フロアマップ
Q1内には、2022年10月時点で店舗、オフィス、アーティストなど、およそ20の入居者が集うほか、レンタルキッチンやシェアオフィスが用意されています。
今回は、その一部をご紹介していきます。
Q1より提供
それでは建物の中を詳しくみていきましょう!
4.ここにしかない出会いがある
◆汽水域(きすいいき) [金工雑貨]
ハンドメイドの金属工芸を中心とした雑貨やアクセサリーを販売しているショップです。
日々の暮らしにしっくりとなじみ、日常に豊かさを与えてくれる品々が並びます。
立体的なこちらの猫の置物(下の写真)はなんと一枚の平らな板を打ち上げて作られています!
座布団のふっくらとした質感まで伝わってくるかのよう。
固い金属で出来ているとは思えません。
そして、こちらの思わず見入ってしまうほど美しい葉脈(下の写真)は本物の葉っぱから模様を写し取っているのだそう。
店内で販売されている金属製品には、お好みで彫刻を施すことも可能です。
ショップには工房が併設されており、職人による作品づくりの様子を眺めながらのお買い物が可能です。
今回、工房の中の様子も見せていただきました。
山形県出身の代表の太田崇史さんは江戸時代から続く金属細工師の家系で育ち、京都の工房で金工技術を学んだ彫金職人。
所狭しと並ぶ多数の道具を使い分け、ショップで販売されている作品を制作しているほか、山形鋳物の表面に装飾を施す活動も行っています。
店頭に並ぶ金属雑貨のほとんどは、塗料を使わない方法で色合いを表現しています。
こちらの本物そっくりのスズメ(上の写真)も金属の性質を利用し複数の材料を組み合わせることで何色ものカラーを生み出したもの。
小さなアイテムの中にも高度な技術がたくさん詰め込まれているんですね。
お土産にぴったりの花笠モチーフ。ヘアゴムチャームもあります。
京都で崇史さんと出会い、結婚して山形県にやってきたという店主の藍さんは福岡県出身。
「山形にはまだ知られていない良いものがたくさんあります。
汽水域で山形の魅力を発見してもらえれば嬉しいです。
眺めるだけでもいいのでぜひいらしてください」
と語ります。
美しく味わいのある作品を眺めていると、時が経つのを忘れてしまうほど。
汽水域では、指輪や小皿などを作るワークショップも今後予定されています。
詳しくは公式ホームページ等でご確認ください。
汽水域HP
ワークショップでの制作が予定されている小皿のイメージ。 右から2枚目の板を成形し、金づちや金型を使って模様をつけます。
◆New Culture Boutique ニウ [本 / アパレル / 雑貨]
古着と本を中心に販売するセレクトショップです。
1950〜1970年代のアメリカの古着や雑貨のほか、洗練されたオリジナルアイテムが販売されています。
月ごとのテーマに合わせて選び抜かれた書籍は、個人出版など大きな書店には出回りにくいものが多数。
あなたの人生に影響を与える運命の一冊に出会えるかもしれません。
◆ROOTS & Technique the Real Store [ショップ]
山形ゆかりの若手作家をはじめ、月ごとのテーマに沿って個性豊かな工芸作品を取り扱う店舗です。
窓から差し込む日の光によって、作品の質感や個性が一層際立ちます。
商品はQ1オンラインショップでも販売されていますが、実際に手に取って初めて気づく新たな魅力に出会える、そんな場所です。
◆つち [カフェ / レストラン]
歩き疲れてきたら、食事にしましょう。
山形市七日町のカフェ「BOTAcoffee」とQ1の1階にあるテイクアウト専門の深入りコーヒー専門店「ぼた」の系列店である「つち」に立ち寄りました。
つちでは他の2店舗と同様、香り深い「ボタコーヒー」が飲めるほか、新鮮な野菜を使った料理やコーヒーに合うスイーツなども提供されています。
約10種類のスパイスを配合した「チキンカレー」。
何層にも重なる複雑なスパイスの香りを感じますが、ミルクがたっぷり使われているため辛すぎずどこかホッとする味です。
「自家製ジンジャ-エール」は生姜のピリッとした爽やかな辛さと鷹の爪の奥行きのあるジーンとした辛さが組み合わさり、クセになる大人の味わい。
レモンの香りと蜂蜜の甘さがアクセントになってすっきりとした後味です。
こちらのお店ではクラフトビールなどのお酒も提供されています。
夜の学校という非日常的な景色を堪能しつつ、植物とおしゃれな雑貨たちに囲まれた店内でゆっくりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
5.新しい自分を創造する空間
◆SOU [美容室]
10月3日にオープンしたばかりの「SOU」は、創造、創出、想像、寄り添うなどの意味が込められたヘアサロンです。
インテリアのひとつひとつにもこだわりが感じられるオシャレな空間になっています。
ヘアカットするスペースがゆったりとしているため、周りを気にすることなくリラックスした自分だけの時間を過ごせそう。
「SOUは日常とは違った『変化』を感じてもらいたい空間です。普段とは違う場所で新しい感覚を持ち帰ってもらえれば嬉しいです」
そう語るのはオーナーの大楽崇飛さん。
大楽さんは2019年から山形市でヘアサロン「HAKU」を経営しており、SOUは2店舗目の出店です。
1店舗目の「HAKU」でも提供されているヘッドスパは、リフレッシュ効果はもちろんのこと、お顔のリフトアップも期待できます。
原則予約が必要ですが、混雑状況によっては予約なしで対応してもらえる場合もあるとのこと。
Q1でたくさんのクリエイティブに触れたあとは、SOUで新しい自分自身をデザインしてみてはいかがでしょうか。
6.クリエイティブと産業の架け橋
◆リコージャパン株式会社 [サテライトオフィス]
社員の多様な働き方を実現する場として誕生したリコージャパン株式会社山形支社のサテライトオフィス。
Q1に入居するクリエイターの斬新な発想を最新のデジタル技術でサポートし、新たなビジネスチャンスを創出する役割も期待されています。
普段は原則一般利用客は立ち入れませんが、今回特別に中を見学させていただきました。
まず気になるのが吸音機能付きのWEB会議用スペース。
周囲の音を気にせず会議に集中できます。
木目調で統一されているためか、中に入っても圧迫感を感じにくいです。
打合せテーブルに埋め込まれた電子ホワイトボードは手書き文字を瞬時にテキスト化してくれる優れもの。
最新のデジタル設備が並ぶオフィスは、ショールームとしての役割も兼ねているんだとか。
オフィスの窓に設置されたスクリーン(下の写真)。
スクリーンの正面に置かなくても映像を投影できるプロジェクターを使用しているため、人が通っても映像に人影が映りません。
技術の進化によってこれまで当たり前だと思っていたデジタル機器の弱点がどんどん無くなりつつあることを実感しました。
すべての都道府県に支社を置き、多くの企業とのパイプをもつリコージャパン。
今後Q1のクリエイターや学生と企業との新しいつながりを創出するハブ的な役割を担う存在として注目が集まります。
7.常に進化し続けていくQ1から目が離せない!
Q1のもうひとつの意味、それは「問い続ける」こと。
様々な芸術や文化、産業の多様性が混在し、変化を恐れず問い続けていく複合的な施設だからこそ、今後さらなる化学反応が生まれ進化を遂げていく予感であふれた場所です。
歴史のある伝統工芸から若手アーティストの斬新な発想によって生まれた作品、はたまた美味しい料理やスイーツまで山形の魅力がぎゅっと詰まったQ1。
ここに来れば山形のクリエイティブの核心に触れられます。
まだ知られていない山形の魅力や可能性を体感しに、ぜひ足を運んでみてくださいね。
詳細情報
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やまがたクリエイティブセンターQ1
山形市本町1-5-19
023-615-8099023-615-8099
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