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【特集記事】MOKULOCK (米沢市)|米沢から世界へ届ける、精密機械の技術と木のぬくもり

とえこ

置賜出身・置賜在住のWebライターです。県外で暮らしたことをきっかけに山形の魅力を再認識してUターン。とくに山形のおいしい食べものが大好きです。県内外の方が山形をもっと好きになれる情報を発信していきます。

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山形・置賜地方で子育てをしている方にとって、身近な存在となっている「MOKULOCK (もくロック)」。

実はこの木のブロックは、米沢市の精密機器メーカー「株式会社ニューテックシンセイ」が開発したものです。

一見すると、誰もが知っているようなブロック玩具。

しかし「MOKULOCK」から伝わってくるのは、唯一無二の木のぬくもりです。

この小さなブロックに込められた、米沢の精密技術とものづくりへのこだわりを取材してきました。

1. MOKULOCKとは

「MOKULOCK (もくロック)」は、米沢市に本社を構える精密機器メーカー「株式会社ニューテックシンセイ」が開発した木製ブロックです。

ブロック玩具といえば、形を組み合わせて想像を広げていくもの。

プラスチック製のブロックが「形」で想像力をかき立てるとすれば、「MOKULOCK」は五感で遊ぶブロックです。


指先に伝わる木の手ざわり、ほのかに感じる木の香り。

積み重ねたときに響く、木と木が触れ合うやさしい音。

遊ぶたびに、素材そのものの存在感が手にした人に届きます。

素材には置賜産の木材を使用し、塗装を施さない無垢材仕上げ。

小さな子ども達が手に取っても安心して遊べるよう配慮されています。

「MOKULOCK」は、想像力だけでなく、感覚そのものを育てるブロック玩具です。

2. 精密機器メーカーが玩具づくりに挑んだ理由

ニューテックシンセイがこれまで手がけてきたのは、情報通信機器や精密機器などの受託生産事業。

わずかな誤差も許されない、精度が求められる分野です。

精密機器と木製玩具。 一見すると、まったく異なるジャンルに思えますよね。

しかし桒原さんは「ものづくりの考え方や過程は同じだった」と教えてくださいました。

「米沢の土地だからこそできる、子どもが喜ぶものをつくりたかった」

ニューテックシンセイが培ってきた技術を活かしながら、山形・置賜という土地で事業を続けていく意味のあるものを。

そんな思いからたどり着いたのが、地元の木材を使ったブロックという発想でした。

山形だからこそ、置賜だからこそ生まれた挑戦だったそうです。

MOKULOCKは国内外で高く評価され、フランスの「メゾン・エ・オブジェ グリーン・アイテナリー賞」をはじめ、JAPAN WOOD DESIGN AWARD、アメリカのECO-EXCELLENCE AWARDSおもちゃ部門1位など、数々の賞を受賞。

いまや世界中に届けられる、米沢発のものづくりとして注目を集めています。

3. 100分の1ミリ単位で作る、MOKULOCKの製造現場

MOKULOCKの魅力は、何といってもその精密な作り。

実際の製造現場を見学させていただきました。



まずはこちらの部屋で木材を乾燥させます。

湿度や温度を細かく管理し、木が反ったり割れたりしないように丁寧に調整するそうです。



木は両端から乾燥してしまい、中央部分の湿気が高くなるのだとか。

そのため、一度乾燥させた木の両端に水分を与え、全体の水分量を均一に調整しています。

このひと手間が、後の加工で木が反ったり割れたりするのを防ぐ大切なポイントなのだそうです。



木の種類によって、重さや乾燥にかかる時間もそれぞれ違います。

実際に持たせていただいたのですが、重さの感覚が全く違ってびっくり!

そのため、同じ工程で一気に進めるのではなく、樹種ごとの特性を見極めながら乾燥や加工のタイミングを細かく調整しています。

続いて入ったのは、実際にブロックを削り出す加工の工程。

ここでは、乾燥と調整を終えた木材が、100分の1ミリ単位で正確に削り出されていきます。

部屋に入る前は、たくさんの社員さんが目を凝らして削る様子を確認しているのだろうと想像していました。

ところが実際に部屋にいたのは、なんとたった一人!

削る工程のプログラムは、木材の種類ごとにあらかじめ読み込まれており、その後の加工は機械が自動で行います。

この機械の開発から加工までをすべてニューテックシンセイが自社で手がけているからこそ、ここまでの精度と効率が実現できるのだそう。

こうして、一日で約2,000ピースものもくロックが生み出されています。




続いて見せていただいたのは、試供品の数々と、それを作り出すための機械。



いろいろなアイディアを形にするため、試作品ごとにプログラムを組み、細かな調整を重ねているそうです。



なかには、実際にお客様から依頼を受けて制作したアイス型のブロックも。

木のぬくもりがそのまま生かされたデザインで、思わず「かわいい…!」と声が出てしまいました。

MOKULOCKの世界観は、こうした柔軟な発想と技術力から生まれているのだと感じました。

4. 広がる利用シーン―子どもたちから、人生の節目まで

MOKULOCKは、子ども向けの木のおもちゃとして生まれました。

しかし取材を進める中で見えてきたのは、その用途が「遊び」だけにとどまらないということ。

誕生祝いや出産祝い、保育の現場、さらには大人の人生の節目を彩るアイテムとしても、もくロックはさまざまな場面で選ばれています。


(日本の木のブロック「もくロック」公式Xより)

とくに印象的だったのが、結婚式での活用です。

新郎新婦様からのオーダーで制作されたのは、特別仕様のMOKULOCK。

出席者一人ひとりの名前をピースに刻み、受付で自分のピースを積み上げていくことで完成する“結婚証明書”として使われたそうです。

会社内に展示されていたのが、以前イベントで使用されたブロックやボード。

そこには、子どもたちの想像力や発想の自由さがそのまま残されていました。



ブロックを思い思いに組み合わせ、遊びながら生まれた跡は、一つとして同じものがありません。

大人が想像もしなかった使い方や組み立て方に、MOKULOCKが「遊びの道具」を超えた存在であることを実感しました。


5. メッセージ

最後に株式会社ニューテックシンセイ代表取締役の桒原さんからVISIT YAMAGATAをご覧の皆様へメッセージをいただきました。

「MOKULOCKをきっかけに、日本でもっと木のおもちゃがこれからも増えてほしいと思っています。

子どもたちが『どこでつくられているのだろう?』と想いを馳せられるような、地元のものづくりの温かさを感じられるおもちゃを届けたいですね。」

手に取るたびに木のぬくもりを感じ、作り手の想いや地元・山形の豊かな木々への愛情を感じられる、

そんなMOKULOCKは、子どもから大人まで、すべての世代に楽しさと安心を届けてくれる存在です。

山形・置賜の木でつくられたおもちゃが、これからも多くの人の笑顔を生み出していくことでしょう。

詳細情報

株式会社ニューテックシンセイ

株式会社ニューテックシンセイ

〒992-0021
山形県米沢市大字花沢3075-1

0238-21-31550238-21-3155

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