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【特集記事】山辺町の「噺館」で過ごす至福のひと時|『時には落語や音楽を、時にはゆったり過ごせる宿となる』とっておきの場所
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佐藤 昌子
エディター&ライター。オフィス マウマウワン代表。 山形県内を中心にタウン誌、フリーペーパーや企業広報誌等ジャンル問わず、 印刷物の企画、取材・編集の仕事を手掛ける傍ら、モデルハウスのディスプレイや リメイク等を通して『気持ちの良い暮らし方』も提案している。

山形市の西部に隣接する山辺町(やまのべまち)。
ニットや緞通など「ものづくり」が盛んな小さな町です。
甘いシロップをかけたかき氷に酢醤油をかけて食べる「すだまり氷」という摩訶不思議な食べ物も山辺の名物!
そしてもう一つ、おすすめのスポットがこちら! 2020年にオープンした「噺館(はなしごや)」です。
今回は『時には落語や音楽、映画などの文化と出会う場所になり、時にはゆったり過ごせる宿となる』とっておきの場所をご紹介します。
1.「噺館」とは
・歴史にとけ合う小さな建物
JR左沢線「羽前山辺駅」から噺館までは徒歩で10分。
商店街を通り、小路に入るとゆるやかな傾斜が続きます。
車がすれ違えないほど狭く、坂のある道はその昔お城があった名残。
この辺りは古の山辺城の「二の丸」跡地です。
噺館までの道すがらも風情があり、これから始まる時間に期待も膨らみます。
噺館は坂道を上りきる手前にあります。
敷地内には駐車場も完備されているので、車で来ることも可能です。
大きすぎず、広すぎない建物は、木をふんだんに使った和風の外観。
気負いなく、来る人を迎えてくれます。
2022年度東北建築賞, 2022年度グッドデザイン賞 受賞
建物の1階中央にはホールが配置され、ここで落語会やジャズライブやクラッシックコンサート、映画上映会が開かれます。
そして、2階はプライベートなゲストハウス。
1日1組限定の貸切り宿として、利用することができます。
お泊まりの際は、外の庭を利用してビアガーデンやバーベキューを楽しむこともできます。
・ロケーションもデザインの一部に
建物の入口からホールの入口までのアプローチには飛び石が置かれ、落ち着いた雰囲気。
その心地よさに、おもてなしの心が伝わってきます。
高揚する気持ちを抑えながら引き戸を開けると、ステージを正面に配置したホールが目の前に。
木と土壁の自然の素材で仕上げられた館内には、非日常の空気が流れています。
ホールは、椅子を並べて50人まで入ることが可能です。
蔵王連峰と山形市街が一望できる環境の中で落語や音楽を楽しむ時間はなんとも贅沢。
ホールの引き戸をオープンにすると外と中が一体化。
季節とともに色を変える外の風景が借景になり、建物のデザインの一部のよう。
高座や演奏会の終了後に出演者を囲んでの交流会ができるようにと、キッチンも備えています。
・館主の思い
この建物を造り、管理・運営をしているのが館長の峰田順一さん。
落語が好きすぎてホールまで造ってしまったという凄い人!
大学で落語研究会に入ったことがきっかけで落語が好きになり、故郷にUターンしてからも、この町で生の落語を聞く機会をつくろうと、「山辺どんぶり亭」など仲間と一緒に落語会を企画してきました。
峰田さんの落研の先輩である落語家の立川志の輔師匠の言葉を借りれば、峰田さんは「最も他人を気遣い、仲間を大事にしつつ、常に誠実で、夢を持ち続け、何より、落語を愛し続ける男」。
その朴訥とした人柄は、誰もがファンになってしまいます。
公務員として、長年、町の人たちと関わる中で峰田さんが感じていたのは、文化的な視点から地域を元気にしたいということ。
「いつかは気軽に落語を楽しめる噺小屋をつくりたい」。
定年退職後、その夢をカタチにしたのです。
・噺館の魅力
噺館では2020年のオープン以来、落語家を招いての落語会はもちろんのこと、ジャズライブやクラッシックコンサート、映画上映会などを開いています。
なによりの醍醐味は演者との距離の近さ!
「志の輔師匠がよく言うのは、『落語はなんにもないけどなんでもある』。座布団一枚と風(扇子)とマンダラ(手ぬぐい)があれば舞台が成立するのが落語ですから」
— と、峰田さんが話すように、舞台の設営はとてもシンプル。
マイクを通さずに聴く落語は迫力があり、その熱量と言葉がストレートに伝わってきます。
話芸と豊かな表情に、知らず知らず引き込まれていきます。
ステージの高さは80cm、高座の高さは40㎝。
ステージは、落語家から見た観客との目線の高さを考慮して造っています。
演奏会も音響機械を使わない場合がほとんど。
「建物自体が響くようにできている」と奏者からの評価も上々です。
観客からは「自分のために演奏してくれているような錯覚を覚えた」「臨場感があってプレミアムな会だった」という声が多く寄せられています。
ロゴは三遊亭兼好師匠の手によるもの
ホールの片隅には、なんとも可愛らしいペーパークラフトが飾られていました。
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噺館は、レンタルスペースとしても利用できます
【レンタル料金】
< 終日レンタル>
平日:15,000円/1日
土日祝:25,000円/1日
<時間レンタル>
※2時間以上から予約可能
平日:2,000円/1時間
土日祝:3,000円/1時間
<冷暖房費>
200円/1時間
※すべて価格は税別です
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2. プライベートなゲストハウス
2階は 1日1組限定の貸切り宿(最大4人まで・素泊まり)。
少人数の宿泊やワーケーションでの利用におすすめです。
木と土壁の自然素材に囲まれた空間は心地よく、ゆったりとした時間が流れます。
土壁は、噺館の土地の土を使用しているそうです。
ソファに腰掛ければ、正面には雄大なパノラマが。
蔵王連峰や奥羽山脈の山並みを望むことができます。
開放的な浴室
日常の喧騒から逃れ、自然の中に身を置き、夜は星空を眺めながらゆっくりと入浴を。
食事は地元のお店で、またはテイクアウトで。
寿司店、和食の店、蕎麦屋が近くにあり、地元の食材を使った郷土料理を味わうことができます。
朝食希望の方には、季節の野菜や山菜などの詰め合わせ弁当を用意してくれます。
地元のやまべ牛乳付き(1,000円/1人、3日前まで要予約)。
また、希望があればガイド付きでの散策も可能です。
噺館を拠点に、絨毯やニットなどものづくりの企業を見学したり、点在する歴史的建造物を見て歩いたり。
どこか懐かしい空気を感じながら、まったりと。
人のあたたかさにも触れることができますよ。
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【宿泊料金 (1泊2日)】
1名:13,000円
2名:20,000円
3名:25,000円
4名:30,000円
※1人あたりではなく、利用人数での料金です
※すべて価格は税別です
<チェックイン>
15:00~19:00
<チェックアウト>
10:00
※食事や飲料は持ち込みOK
※キッチンを使って自由に調理することも可能です
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3. VISIT YAMAGATAをご覧のみなさんへ
峰田さんからメッセージをいただきました。
「噺館には気軽に人が集まり、楽しい時間が流れます。みなさんに応援してもらえる場所であり続けたいと思っていますので、ぜひ山辺町に遊びにきてください」。
詳細情報
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噺館(はなしごや)
山形県東村山郡山辺町大字山辺15
080-1815-0188080-1815-0188
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