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【特集記事】山形から世界基準のワイン造りに挑戦し続ける「高畠ワイナリー」| 東北最大規模のワイナリーでゆっくりと。

佐藤 昌子

佐藤 昌子

エディター&ライター。オフィス マウマウワン代表。 山形県内を中心にタウン誌、フリーペーパーや企業広報誌等ジャンル問わず、 印刷物の企画、取材・編集の仕事を手掛ける傍ら、モデルハウスのディスプレイや リメイク等を通して『気持ちの良い暮らし方』も提案している。

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フルーツ王国山形は、ぶどうの生産量も国内トップクラス。

県内には19のワイナリーがあり(2023年現在)、各地域で個性のある良質なワインが造られています。

2021年には山形県産ワインが 国が地域ブランドとして保護するGIの認定を受けました。

中でも、県南部に位置する置賜地方は有数のぶどうの産地で、ワイナリーが数多くあります。

今回は、創設以来この地で世界基準のワイン造りにチャレンジし続ける「高畠ワイナリー」をご紹介します。

1. 高畠ワイナリーとは?

「高畠ワイナリー」はワインの醸造だけでなく、テイスティングや軽食、イベントを楽しむこともできるとあって、各地からワイン好きが集まる人気のスポット。

駐車場は大型バスに対応できる広さがあり、無料で停められるので、時間を気にせずに楽しむことができますよ。

車から降りてワイナリーまでは徒歩で。
歩道に咲き誇る色とりどりの花が出迎えてくれます。

高畠ワイナリーはカリフォルニア風の純木造の建物。
東北最大規模のワイナリーです。

構内はワインの製造工場、ワイナリーショップ、カフェが入る建物とぶどう畑で構成されています。

ぶどう畑以外は自由に見学が可能です。

子連れや車椅子の方にも安心なトイレも完備されています。

2. 見学スタート!ワイナリーの中へ

見学する場合は、建物の正面に向かって左側の入口から入ります。

受付の傍にあるインフォメーション ルームでは、高畠ワイナリーの歴史を知ることができます。

「高畠ワイナリー」ができたのは1990年。
100年以上も前からぶどうの栽培を手掛けてきた高畠町を「ワインの里」として観光に力を入れていこうと、町が中心となってワイナリーを誘致したのがはじまりです。

創設以来、高畠町産の原料を使い、世界の銘醸地に並ぶ高品質なワインを造り上げることを100年構想として掲げ、技術の研鑽に努めています。

「高畠という名前を冠にお借りしているので、ワインを通して高畠を知ってもらうきっかけになれば」
と話すのは、広報担当の高橋直彦さん。

地元のぶどう農家と一緒にワインを造っていくことで、地域を元気にしていく。
地域愛をもまるごと詰めたワインなのです。

3. 妥協のないワイン造り

シャルドネ品種、デラウェア品種において、市町村単位では全国一の生産量を誇る高畠町。

ミネラルを豊富に含む土壌に恵まれ、寒暖差が大きい気象条件のもとで、ぎりぎりまで摘房の時期を見定めながら糖度を高めていくのが栽培のこだわり。

愚直な生産者たちが育てたぶどうを、妥協を許さない社員たちの手によっておいしいワインが造られます。

腐敗果など雑味の根源を断つため、仕込み前にピノ・ノワールを1粒1粒丁寧に選粒します。

品種のポテンシャルを最大に引き出すため、ぶどうの畑ごとに小仕込みに分けて醸します。

収穫したぶどうは果皮ごと仕込み、1~2週間かけて順次搾って果汁にします。

ぶどうの個性を見極め、苦みや渋みなどの雑味を取り除き、原料のポテンシャルを残したままどれだけピュアな絞りができるか。
温度管理を含めた作業の一つひとつの工程に長年の経験と技術力が必要とされます。

その後は、清澄した果汁にワイン酵母を入れ、ゆっくりと時間をかけて醗酵させます。

ワインの瓶詰工程においては、ワインの種類ごとに瓶詰計画をたて、瓶詰前に徹底した衛生管理を行いクリーンな環境で瓶詰を行うように徹底した作業を行っています。

1年のうち生産ラインが動くのは約100日程度。
館内は製造ラインの一部がガラス張りになっているので見学もOKです!

4. 世界 3大コンペティションの頂点に

高畠ワイナリーは、これまで地元高畠町産のぶどうを用いて、世界で最も権威のあるワインのコンペティションで数々の入賞を果たしてきました。

2021年には、50年以上続く歴史と欧州最大の規模を誇るIWSC(インターナショナル・ワイン&スピリッツ・コンペティション)と世界各国より約2万本のワインがエントリーされるDWWA(デキャンタ・ワールド・ワイン・アワーズ)の2つのコンペティションでゴールドメダルを受賞。

そして、2023年5月にはIWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ) で日本ワインで唯一のゴールドメダルに選ばれ、ワインにおける世界3大コンペティションを制覇する快挙を成し遂げました。

今年、世界中から集められた白ワイン9,000点の中で「2021 高畠ワイナリーレ・トロワ・シゾー・ド・オオウラ・エン カミワダ・シェルドネ」が堂々のゴールドメダルに輝きました。

親子三代でワイン用のぶどうを育てている大浦農園の果実を100%使用したこのワイン。

土壌の管理、剪定の仕方、酵母のセレクト、樽の選定、蓋の作り方に至るまで、匠たちがおいしいワインを造るためだけに力を注いだ一本です。

ご担当者の高橋直彦さんは、

「世界中のワインコンクールに出品して評価を得ることで、海外マーケット進出への大きな足がかりにもなりえます。」
「高畠町でおいしいワインが造れることを広く伝えていきたいと思っています。」

と、こうした取り組みが地元への恩返しにつながるのを期待していることを語ってくれました。

5. ワイナリーショップ

お待ちかねのワイナリーショップへ。

ここでは、ワインのテイスティングが無料で楽しめるんですよ。

ショップはワイナリーとつながっているので、中からも外からも入ることができます。

ショップには、ショップ限定のワインを含め、常時40~50種類のワインが並びます。

ここでしか購入できないお菓子や可愛い雑貨、山形県内の名産品もたくさん。

ワインにピッタリのおいしいものも見つかりますよ。

本格的なヴィンテージワインからスパークリングワインまで豊富なラインナップに、選ぶのも迷ってしまいそう。

看板商品の「まほろばの貴婦人」のコーナーがこちら。

さくらんぼや桃を使った甘口のデザートワインも人気です。

気になるワインの試飲 —

この日は大型バスで訪れた観光客の方が試飲のために列をなしていました。

テイスティング用のワインは6~8種類が用意されています。

ワイン初心者やお酒が苦手な方にも飲んでもらえるものを中心に紹介しているそうです。

説明を聞きながら味わうワインは格別です。

ワイン雑貨も充実しています。

かわいい「ボトルストッパー」(825円~)はおみやげにいかがでしょうか。

こちらは、しっとり、ふんわり食感の「ワインケーキ」は高畠ワイナリーオリジナル。


赤・白とも各1,620円

高畠ワイナリーのワインを使用した、大人のシャーベット「大人のワインソルベ」もおいしそうです。


赤ワイン&カシス、白ワイン&ラフランスとも1個324円

6. カフェ「ゴッツォナーレ」

ワインを堪能した後は、館内にあるカフェ「ゴッツォナーレ」で腹ごしらえ。

店名は「ごちそう(ごっつぉ)をどうぞ」という意味の山形の方言から名づけたそうです。

メニューは、ピザやパスタ、チーズやナッツなどがあり、券売機でチケットを購入して注文します。

今回頼んだのは一番人気の「マルゲリータピザ」(700円)。

耳が分厚いな…と思ったら、なんと耳の中にもチーズがたっぷり!チーズ好きにはたまりません。

生地もモチモチ。一人で食べるのにちょうどよいサイズです。

そして、なんと、このカフェではコンクールで受賞した特別なワインが味わえるんです(有料)。

ワインのお供に、食べ比べができる「3種のチーズ」(400円)と「7種のナッツセット」(200円)がこちら。

他には、ワインの飲み比べセットやワインカクテルもあり、リーズナブルに、心ゆくまでワインが楽しめます。

濃厚なぶどうジュースなどもありますので、飲めない方は、ぜひそちらを召し上がってはいかがでしょうか。

7. ソフトクリームスタンド

外にはソフトクリームスタンドもあります。

一番人気は「まほろばの貴婦人」の白ワインを使った、ここでしか味わえないソフトクリーム。

アルコール分1%未満なので酔ってしまうほどではありませんが、お酒が弱い方やドライバーの方には季節限定のものや巨峰のピューレとぶどう果汁がたっぷりの「ぶどう」(350円)がおすすめです。


濃厚なのに口当たりさわやかな「ぶどう」のソフトクリーム

中央広場の休憩スペースで、ぶどう畑をながめながら食べるソフトクリームは格別です。

8. 広大な自社農園

「高畠ワイナリー」の自社農園の面積は約4ha。

広大な自社農園では、シャルドネ、ピノ・ノワールを「垣根仕立て」で栽培しています。


*ぶどう畑に入ることはできません

7月から9月は収穫前の大事な時期。
この期間は鳥害が多くなるため、防鳥ネットをかけます。

高畠町では全国的にも珍しい「サイドレス方式」を採用し、側面をビニールで覆わず風通し良くすることで、直接降雨に当たることもなく、病害虫の発生を抑えているんだそうです。

収穫を目前にした9月~10月は、昼夜の寒暖が繰り返されることで熟成が進み、完熟を待って収穫します。


待ちに待った収穫の日のピノ・ノワール

9. 多彩なイベント

高畠ワイナリーでは、ぶどうの収穫体験など年間を通して、さまざまなイベントを開催しています。

スプリングフェスタ(5月)、ワイン祭り(10月)などのイベントの他、9月10日前後の日曜日にはピノ・ノワールの収穫体験を、10月20日前後には「ナイトハーベスト(夜間収穫体験)」を開催しています。


ピノ・ノワール収穫体験の様子

真夜中 (2:00~6:00)のナイトハーベスト(夜間収穫体験)は、県外からも毎年参加する人も多いとか。

ぶどうの生育状況によって日程が決まり、延期や中止になることもあるので、SNSでチェックを!


ナイトハーベスト

10. メッセージ

さいごに、高橋さんからメッセージをいただきました。

「本格派のワインから甘口のデザートワインまでフルラインナップで造っているメーカーは全国的にも少ないと思います。いろいろと試飲していただきながら、当ワイナリーでワインライフを楽しむきっかけになってくれたらうれしいです」。

詳細情報

高畠ワイナリー

高畠ワイナリー

<営業時間>
4月~11月:9:00~17:00
12月~3月:10:00~16:30
<定休日>
年末年始
1月~3月の水曜日
<住所>
山形県東置賜郡高畠真町大字糠野目2700-1
☎ 0238-40-1840

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