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【特集記事】山形の伝統と技術が集結!山形県総合文化芸術館の魅力を紹介します。

  • 2019.12.13
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VISIT YAMAGATA編集部

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こんにちは!VISIT YAMAGATA編集部です。 やまがた各地域のイベント情報や観光スポットなどのまとめ記事を定期的に発信しています。 また知る人ぞ知るやまがたのディープな情報もご紹介しています。

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12月1日(日)やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)が来年3月のオープンに先駆け、1日だけの一般公開をしました。

どんなホールなのか期待が膨らむ中、建物の様子を余すところなくご紹介したいと思います。

◆やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)とは

やまぎん県民ホールは、東北屈指の収容人数を擁し新たな文化芸術の拠点として2020年3月29日にオープンします。

館内は大ホールを中心に、スタジオや練習室のほか県産品ショップやレストランも併設されます。

また館内のいたる所に山形県の伝統技術がちりばめられ、山形県の魅力発信基地としての役割も担っています。

◆外観

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山形の街を歩いていると蔵を見かけることが多いですよね。

山形の蔵文化は独特で江戸と上方の両方の文化が交じり合ったものなのだそうです。

この山形県総合文化芸術館も蔵をイメージして設計されたのだとか。

一番高い屋根が確かに蔵を思い起こさせますよね。
設計は昨年亡くなられた本間利雄氏によるものです。

◆さあ、中に入ってみましょう!

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①中央階段

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中に入って一番最初に目に入るのが、この階段です。

今日はオープニングイベントなので、手すりには可愛らしい風船アートの装飾がされていました。

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右側にはエスカレーターも設置されているので安心ですね。

②山形組子

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エスカレータの右の壁には、「山形組子」で作られた間接照明がほのかな灯りを漂わせています。

山形の伝統工芸のひとつ「山形組子」は、釘をいっさい使わずに木と木を緻密に組んでさまざまな幾何学模様を作り出すものです。

職人さんの技がひかります。

③カーペット

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ロビーの左側に目を向けると紫色の絨毯が目に入ります。

何色もの濃淡で表現されたうねり模様は、日本三大急流のひとつである「最上川」の壮大な流れを再現したものだそうです。

密に織られた絨毯の踏み心地をぜひ実際に体感してみてください。
製作は山辺町のオリエンタルカーペットさんです。

④ホールホワイエ

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大ホールのホワイエには雪の結晶をイメージした寄木風のデザインが施されています。

温かみのある色合いがなんとも良い雰囲気を作り出しています。

⑤色彩のこだわり

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そしてもう一つ注目したいのが色使い。

壁や絨毯の色が各階ごとに異なる色で統一されています。

2階は滅赤(けしあか)・3階は老竹色(おいたけいろ)・4階は鳩羽紫(はとばむらさき)と日本古来の色を使用しています。

ホール以外のこんなところもちょっと注目してみると面白いですよ。

◆大ホール

さあいよいよ大ホールの扉が開きます!

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ホールに入って見渡すととても広さを感じます。
そして温かい照明に照らされたホールはきらびやかな印象です。

木のぬくもりと赤い張地の椅子がなんとも言えぬ高級感を漂わせています。

客席は2,001席(1階席1,286席、2階席329席、3階席386席)、車椅子スペース6席があります。

①ステージ

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ステージの広さも間口20m、奥行20mとかなり大きな舞台です。

でもそれだけではありません、客席から見える舞台の左右に舞台と同じ大きさの空間があるとのこと。

それはどういう事かと言えば、大がかりな舞台装置、舞台セットをそのまま横にスライドして場面展開ができるということです。

演目の幅が広がりますね。

②オーケストラピット

そして今回もう一つの目玉はオーケストラピットがあることです。

オーケストラピットとは舞台に近い客席を取り払い舞台と客席の間に設けられる演奏場所のことです。

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写真はイメージです。

オーケストラのライブ演奏をバックに繰り広げられる舞台は一見の価値ありです。

来年はバレエやオペラの公演も予定されています。
お時間のある方はぜひ。

③客席

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県産の木材(すぎ、ぶな)を使用した手すりや背もたれは天童木工製。
曲線がとても美しい椅子ですね。

椅子の張地は米沢織物の技法を用いて織ったオリジナル生地。

模様は吉祥を意味する亀甲紋様に、日本三大刺し子のひとつである「庄内刺し子」の豊作・魔除け、商売繁盛などを表す柄を組み合わせたデザイン。

この椅子ひとつをとっても山形の伝統が詰め込まれています。

④緞帳

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2019年12月28日緞帳見学会にて撮影

製作は山辺町のオリエンタルカーペットさん、そしてデザインはフェラーリのデザインなど様々な工業デザインを手掛けている奥山清行さんです。

山形の「紅花」と「自然」をモチーフに過去・現在・未来を表現したのだそうです。

182色の糸が織りなすグラデーションは山形緞通の技術があってこそ実現したデザイン。

緞帳お披露目では、オリエンタルカーペットの渡辺社長が製作の裏話をお聞かせくださいました。

横22m、縦13m、重さ1.3tという大きさのため製作は3分割で作られ、つなぎ合わせる最終調整を旧山辺中学校の体育館で行ったそうです。

8月の真夏日、全ての窓を閉め切って行った作業はかなり過酷だったとか。

そしてこの巨大な緞帳をこの会場まで搬入するのも多くの人の手をかりて行ったそうです。

緞帳を製作した職人さん達は、この仕事に関われたことをとても誇りに思ってらっしゃるとのことでした。

多くの人の熱い思いがこの緞帳に織り込まれているんですね。

山形総合文化芸術館では12月21日(土)15:00~17:00/12月28日(土)13:00~16:00の時間に緞帳見学会を行います。

無料開放ですので、この機会にぜひ。

◆音響

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私が座った席は3階席の右側でステージからはかなり後方になります。

ですので正直過大な期待はせずに楽しもうと思っていたのです。

でも良い意味でそれは裏切られました。
率直な感想はとにかく素晴らしい音響だったことです。

オーケストラが出すピアニッシモのような繊細な音もかなりクリアに聴こえ、逆にフォルテッシモのダイナミックな演奏時もそれぞれの楽器の音がとてもバランス良く聴こえました。

これからの演奏会がますます楽しみになりました。

◆その他の施設

大ホールの他にも様々なサイズのスタジオ・練習室があり、色々なジャンルの音楽やダンス練習など幅広く利用可能です。

そのいくつかをご紹介します。

①スタジオ

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スタジオは2つあり、ステージを組むことも可能です。

オケや吹奏楽の練習をはじめ、ピアノの発表会などの発表の場としても利用できます。

鏡のついたスタジオではダンス練習にも最適です。

②練習室

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練習室は4つあります。

合唱練習などに最適なピアノが設置されている部屋が2つ、また畳を敷くことで和室にできる部屋など多目的に利用が出来そうです。

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ドラムセット、アンプ、キーボードを常設した部屋もあります。
バンドの練習もできそうですね。

③会議室

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会議室は3部屋あります。
プロジェクターやスクリーンなども設備されているので、会議・研修などに利用できます。

◆まとめ

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子供のころ、ホールの規模や舞台装置の影響で山形では叶わなかったコンサートや舞台が、今後は山形でも楽しむ事ができるでしょう。

3月のオープンが待ち遠しいですね。

2020年3月29日(日)には開館記念コンサートが行われます。

久々に村川千秋先生の「フィンランディア」が聴けるのも楽しみのひとつです。
(村川先生は山形交響楽団の創立者で、山形の子供たちへ注いだ音楽の情熱は今も山響へ受け継がれています。)

その後も多くのコンサートや舞台が予定されています。

ぜひ一度このホールに足を運んで実際に見て、感じて、体感してみてください。

57年の歴史に幕を閉じた山形県民会館のように、多くの人々に愛されるホールとなるようにみんなで育てていきたいものです。

詳細情報

やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)

やまぎん県民ホール(山形県総合文化芸術館)

山形県山形市双葉町1丁目2−38

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