山王日枝神社は、鶴岡市街で最も古い社といわれています。境内には樹齢約300年の大ケヤキがそびえ、鶴岡市の指定天然記念物にも認定されています。「お山王はん」の愛称で、市民からも親しまれている神社です。ご祭神は大己貴命 (おおなむちのみこと)をはじめ、多くの神々が祀られており、商売繁盛・家内安全・五穀豊穣など、さまざまなご利益があるとされています。社殿内にはお山王はん歴史館が併設されており、1611(慶長16)年に最上義光が奉納した鰐口 (わにぐち)や、阿部重道の門人による算額 (鶴岡市指定文化財)など、貴重な資料が展示されています。

東北最古の明治ロマネスク様式建築として知られる聖堂で、国指定重要文化財に指定されています。 旧庄内藩家老・末松家の屋敷跡に建てられ、入口には当時の面影を残す武家門が今も残されています。 この教会には、世界的にも珍しい日本唯一の黒いマリア像が祀られており、ほかにもここでしか見ることのできない窓絵や畳敷きの礼拝堂など、見どころが多くあります。

致道博物館は、鶴岡市の中心部、鶴ヶ岡城址公園のそばに佇む歴史・文化施設です。 旧庄内藩主・酒井家から寄贈された建物や資料をもとに、1950年に開館しました。 敷地内には、国指定重要文化財である「旧西田川郡役所庁舎」や、藩主酒井家の御隠殿である「旧庄内藩主御隠殿」など、貴重な歴史的建造物が移築・保存されています。展示では、庄内藩や酒井家ゆかりの資料をはじめ、日本海沿岸の民具、庄内地方の暮らしや伝統工芸など、地域の豊かな歴史と文化に触れることができます。 また、四季折々に表情を変える庭園の風景や、趣のある建物群も魅力のひとつ。 歴史を学びながら、ゆったりと散策を楽しめるスポットです。

鶴岡市羽黒にある松ヶ岡は、1871(明治5)年、旧庄内藩士3,000人により開墾された地です。 2012年11月には、鶴岡市がユネスコ食文化創造都市に認定され、食文化を軸としたさまざまな取り組みが進められています。 創業者は、イタリア・ランゲの丘に広がる葡萄畑の美しい風景に松ヶ岡の風景を重ね、この地でワインづくりを始めようと決意したといいます。 レストランの店内はゆったりとした雰囲気で、テラス席からは一面に広がるぶどう畑を眺めながら、自社醸造ワインをはじめ世界各国のワインを楽しむことができます。料理には庄内豚や地元の新鮮な野菜など、厳選された食材を使用。 庄内の恵みを生かしたイタリアンフレンチが味わえるレストランです。

湯殿山神社は、庄内地方にそびえる出羽三山のひとつ、湯殿山の中腹に鎮座しています。 出羽三山とは、羽黒山・月山・湯殿山の三山を総称した聖地で、「羽黒山」は現世、「月山」は前世、「湯殿山」は来世を象徴するといわれています。この三山を巡ることは、「生きながらにして死と再生を体験する、生まれ変わりの旅」とされ、古くから多くの修験者や参拝者が訪れてきました。湯殿山神社は、夏から秋にかけて開山される山岳信仰の聖地として知られています。 古来より「湯殿山は語らず問わず」とされ、ご神体については一切口外しないのが習わし。 また、写真撮影も厳禁とされています。その神秘的な空気と圧倒的な存在感は、今でも多くの人々を惹きつけています。